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女の、いやらしくドロドロした感情を覗き見るのが好きな人は、読んでいてワクワクすると思う。

桐生夏生が好きなら、きっとお好み。

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題名のとおり、山田風太郎が昭和17~19年に書いていた日記、そのもの。
昭和17~19年というと、ちょうど太平洋戦争末期、終戦間近。その時代に、山田風太郎は21~23歳の青春時代を過ごす。

と、言っても、いわゆる「青春」、青い春を想像しても、それにはあてはまらない。
恋愛沙汰も皆無。
友人関係で悩むこともない。

また一方、戦時中という世相について深く憂いたり、感情的になることも、ない。

どこまでも客観的で冷静に物事を見つめている。


本当に本物の「日記」なので、読んでいるとまるでブログ本を読んでいるような気分になってくる。

本文中にも、
「おれの日記はなんだ?はじめの美しい決心はどこへいったのだ?このごろは何もかもがデタラメだ。この大嘘つきめ。
 自分は心に考えていることを文章に書くと、急に第三者の眼で自分を眺めるから、それが嘘になる。他人が読まぬとわかっているものでも、自分に対して嘘をつく。未来の自分が読むときの心を思って嘘をつく。何にもならないことだ。」
と、ある。

なんと!
これってまさに、私が後ろめたく感じていることじゃないか!


職場や学校での人間関係における身の置き方、周囲の人間に対する評価など、冷静な観察眼と鋭い着眼点がおもしろい。
現代の私なんかが読んでもおもしろいと思えるのだから、感覚や感性は大して変化しないものなのかなぁ、、、。

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こないだ山崎ナオコーラの本を読んで、どうにもこうにも喉に詰まった異物感が残っている。なんだろうこれ。本谷有希子の読後感と、方向性は一緒だけど、味は全く違う。似てるのは作者の年齢だけか?
本谷有希子もね、なんで流行ってるのかを知りたくて一通り読んだけど、やっぱり分からない。つまらないことは、ない。おもしろい。読みやすい。あまり脳みそを使わずに読める。
それで?
うん・・・。
「それで?」と思ってしまうんだ。
「それで、何が言いたいの?」
「それで、自慢したいの?」
「それで、読んで何を得られるの?」

私にとっては、「おもしろい」か「つまらない」かよりも、「分かる」か「分からない」かが大事。「分かる」というの
は、「理解できる」という意味ではなく、「掴める」「腑に落ちる」という意味で。感覚的なもの。

私一人で「分からない」と言い続けていても埒があかないと思い、周囲の活字関係者に「本谷有希子(およびナオコーラ)どうですか?あれは何がいいんですか?」と聞いてみるものの、「あぁ・・・読んだことないんだよ。どうなの?」と逆に聞かれる始末。えぇっと。1冊読んでみてください。そして、感想を一言教えてください。
このままでは私のモヤモヤが晴れないのですよ。

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定番の本を、改めて読み返したくなる病。

北村透谷を読んでいたら、ふと、藤村が読みたくなった。

10年振りに『破戒』を読んだよ。
こんなに美しい小説だったのか!?
目から鱗。

無駄がない。
言葉が華やか。
情景が目に浮かぶ。

そしてなによりも、台詞が美しい。
台詞だ。
台詞が、すごい。

行間がすばらしい小説もあるし、情感がすばらしい小説もあるけれど、『破戒』は台詞。
人物が語る言葉、人物に語らせた言葉に、一分の隙もない。

この小説の一番の読みどころは、丑松の父親が丑松に語った言葉なのだと思ってる。(そうよね?)
語った言葉が秀逸、荘厳で、思わず見とれた。読み惚れた。


読み返してみることって、大事だわ。
中高時代には分からなかったことが、今は分かったりするもの。

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32043098.jpg











装丁が、美しいでしょ。
それに惹かれた。

タイトルが私のツボなの。
そこに引っかかった。


非常に醜い小説だった。

醜い。

作者が醜い。

文章が醜い。

言葉が醜い。


この人は、「醜い」ことを押していこうとしているのかな。


途中まではよかったんだけどね。とてもありがちな展開、ありがちな内容で、フワフワした浮遊感に乗っていられた。
だんだん雲行きが怪しくなってきて、だんだん下降してきて、
終いには地面に叩きつけられた。

装丁の美しさに泣ける。


だからダメだとか、
だから嫌いだとか、
そういう問題じゃなくて、
この作者と、この作者の作品は、「美しくない」ことを追究しているんだ。

「美しくない」という意味での、「醜い」

どういう意味で私が「美しくない」と感じたのかは、うまく説明できないのですが。
「エグい」とか「グロい」とかいうことではないので、桐生夏生的な醜さではない。
文章が汚いわけでもない。むしろ、ちゃんとしてます。

なんだろうなぁ・・・。

金のこととか出世欲とかが「お下品」と言いたいわけでもなく・・・。

3%くらいの自慢話を織り交ぜながら自分のことを書きまくることが、小説と言うよりもブログのようだとか、、、思ったりもする。


こいつ、かなり戦略的に「醜さ」を操っているんじゃないか?
読んだ人に与える不快感が、新しい。今までに感じたことがない不快感。

そういう意味では、戦略は成功だな。


耽美派にはおすすめしません。

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