D'espairsRay ♯tour08 "88-99" ＠渋谷AX ⑤

今回、あんまり頭振らずに後ろの方から眺めたりしてた。やる気がなかったわけじゃないんだけど。
ﾍﾄﾞﾊﾞﾝすごいなー。ﾍﾄﾞﾊﾞﾝの波。（客の中に男性や外人が多くなってきたから、ところどころ穴はある。）
正直、客席側の迫力と爆発力は前の方があったと思うけど、この界隈のﾊﾞﾝﾄﾞの中ではなかなかの運動量だと思うわ。
そして相変わらず上手と下手でﾌﾘが全く違う。

やる気がなかったわけじゃない、と言いつつ、あれはやっぱりやる気がなかったのかな。やたらと落ち着いて見てたし。「ん～楽しいのぅ・・・」みたいな。
ﾌｧｲﾅﾙにはﾌｧｲﾅﾙの楽しさがあるけれど、私は地方ﾗｲﾌﾞの方が好みだわ。


9周年って、祭りだね。
ﾗｲﾌﾞの前も楽しくて、ﾗｲﾌﾞも楽しくて、ﾗｲﾌﾞの後はさらに楽しい！
全体的に雰囲気が和やかでいいわ。あたし年食ってるから。殺伐としてるのには、ついていけないと思う。
ﾊﾞﾝﾄﾞ側の緩ーいｽﾀﾝｽも、それに呼応するﾏﾆｱの緩ーいｽﾀﾝｽも、浸りきってしまえば居心地良いもの。

このﾗｲﾌﾞで一番殺伐としてたのはAXｽﾀｯﾌだったよ。AXｽﾀｯﾌがやたらと「～～しないでくださいっ！」って叫んでたけど、誰もそんなことやってないじゃん・・・。ﾏﾆｱはみんなのんびりﾀﾞﾗﾀﾞﾗしてました。


携帯ｻｲﾄの質問ｺｰﾅｰで、今でも時々「ﾗｲﾌﾞ中に逆ﾀﾞｲなどで非常識に押してくる人がいるのですが、どうにかしてくれませんか」といったような質問が出てるけど。ﾒﾝﾊﾞｰはあくまでも「そういうのはﾌｧﾝの中で解決してほしい。そういうものに気を取られていると、ｽﾃｰｼﾞで満足のいくﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽができないから。」といった回答。
私自身はね、非常識なﾀｯｸﾙを仕掛けてくる人がどんだけいるのか知らないんだ。
それに私は、誰かが周りと全く違うﾌﾘをしてても何とも思わないし、ﾈﾀに走ってる集団がいても何とも思わないし、無論そんなものに腹を立てることもないです。
みんな適当にﾗｲﾌﾞを楽しんで、ﾗｲﾌﾞが終わったら「押しちゃってごめんなさい！おつかれさまです！」と周囲に挨拶して、帰り道はひとしきりﾗｲﾌﾞ中の萌えﾎﾟｲﾝﾄについて語り合う。っていうのが私にとってのﾃﾞｨｽﾊﾟﾗｲﾌﾞなんですよ。
程度の差はあれ、大体みんなこんな感じなんじゃないかなー。
ﾗｲﾌﾞに禁止事項がないのも、ﾌｧﾝの側にそういうｽﾀﾝｽがあるから、そういうｽﾀﾝｽが主流だから、でしょ。
「禁止事項がない」っていうのは、下手すると「何でもやっていいんだ」と解釈されかねないし、そう解釈して非常識なことをするおﾊﾞｶさんが出てきかねない。一人でも暴走すると、「じゃぁ禁止します」ってことになって、結果としてﾗｲﾌﾞ自体がつまらなくなる。
幸いなことに、ﾃﾞｨｽﾊﾟは（まだ）そうなっていない。

ﾌｧﾝはﾊﾞﾝﾄﾞを映す鏡なので、ﾏﾆｱ達のあの雰囲気を作ってるのは、回り回ってﾊﾞﾝﾄﾞ側なんだよね。

いつも思っていることだけどさ。

ﾊﾞﾝﾄﾞ側が必死じゃないから、ﾌｧﾝも必死にならない。
ﾊﾞﾝﾄﾞ側がﾌｧﾝに「俺たちを好きになれ。俺たち以外を見るな。」と強制してこないから、ﾌｧﾝの間に変な競争意識もなく、みんながみんな「ゆるーく好き」。
（その割にはﾃﾞｨｽﾊﾟ本命、ﾃﾞｨｽﾊﾟ以外はﾗｲﾌﾞ行ってません、って人が多いけど。）

私自身もね、たぶんそういうところが好きなんだと思う。
束縛されるの、嫌いだから。
たとえ必死になっても、通じなさそうじゃん。「こいつらには何言っても通じないな・・・」って、諦めの気持ちがあるもん。そしてそこが好き。

私は結局、通じ合えないものが好きなんだな。
絶対に繋がり合えないものが。
絶対に伝わることがないという安心感が欲しい。

（こういうのを「臆病だね」と評するのが、「厨臭い」ってことかしら。）



何はともあれ、ﾃﾞｨｽﾊﾟさんは素敵なｲｹﾒﾝｵｯｻﾝﾊﾞﾝﾄﾞです！
いまさらﾎﾟｯﾌﾟ路線に走るあたり、さすがﾃﾞｨｽﾊﾟ！ﾏﾆｱ向け！



ﾏﾆｱ達としゃべっていたら、

「好きだという気持ちだけでここに来てる」

という言葉が出てきた。

そんなことを言わせられるﾊﾞﾝﾄﾞは、なかなかいないと思うよ。




これからも引き続き、笑いと萌えを提供してください。


本当に、おめでとうございます。