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何も置かれていない、レベルゼロの地面が見えていないと、不安になるんですよ。
家柄とか、学歴とか、肩書きとか、経験とか、培ってきた人間関係とか、そういうのを全て取っ払った状態の、人間としての自分がどう在るのか、ということを認識したくなる。
もちろん、これまでの人生で得てきたものは大事だから、それを捨てたいわけではないし、否定したいわけでもない。
でもそういった重みをどかしたところにある自分は、たしかに存在できているのか?って、時折不安になる。

一匹の生き物としての私は、この身一つでどこまでできるものだろうか?


拠り所の話には考えるところ有り有りなのです。

「カツマーを目指すな」と噛み付いたところに香山リカの成功があったのに、なに擦り寄ってるんだよー迎合してんなよーと思っているのです。
確かにいるらしいけど、どこに生息しているのか分からない。という人たちはいるよね。石原都知事の支持者とか。カツマーとか。あと私はトワラーにもお目にかかったことがないな。

私の弱みは、「拠り所の危うさばかりに目が行ってしまうところ」かな、と。

理屈抜きで信じることは、時に必要なことなのでしょう。
だから私は「盲目になりきれない自分」をコンプレックスと感じることがある。


春樹信者の友人が言っていたこと。
春樹以前と以後では、人と人の関係、特に男女関係に大きな変化があった。相手と対面して向かい合う関係から、二人で肩を並べて、二人で同じ方向を向いている関係に変わったんだ。

向かい合う関係から、同じ方向を向く関係へ。
とても分かりやすくて端的な説明だと思った。

これって、お互いが相手を拠り所にする関係から、二人で同じ目標を拠り所にする関係に変化した。ということでもあるよね。

でもどちらにしても「拠り所」そのものは必要なんだよね。
拠り所っていうのは、つまりは幻想で、
幻想を自分の脳内から外部に持ち出すことが「関わる」ということで(対人でも対物でも)、
拠り所を完全に否定するということは、脳内の幻想を流出させないってこと。

本当に本気で「仕事」や「結婚」を拠り所にして、そこでの成功が人生の成功だと思い込んでいる人がいるとしたら(・・・いるんだろうな・・・)
それは全くもって幸せなことでしょう。

でも、それに対して多少の疑問を抱きつつも「***が拠り所です!」と公言して生きていくことの方が、拠り所そのものを否定して生きていくよりも、ずっと楽なんだと思う。

例えば、係長だった人が課長に出世したとする。「仕事が拠り所です」と言っている人であれば、「出世した」という事実をもってすごく大きな喜びを感じることができるのだろうし、それをもってさらにがんばろうと思えるんだろうし、人生に対するモチベーションも上がるでしょう。
でね、私はそこで「その肩書きを全部引っぺがして、丸裸で外に放りだしたら、あなたの価値はどんだけのものだろう?」と考えてしまう。別に、出世を喜ぶことを否定してるわけじゃないんだ。ただ、そういう視点も失いたくない、という意味で。この職場で出世するための努力をして、その努力を結果として実らせた、という事実は確かなものだし、評価されてしかるべしなんだ。でもアフリカ大陸のどこかの部族と垂直跳びで勝負したら、勝てないよね?と。くだらないかもしれないけど、極端に言えばそういうことなんだよ。
無限にある場所の中の、たった一つのところで小さな成功を得たことで、全世界に勝利したかのように誇ったり、ましてや他者を見下したりするのは大間違いだ。
それを理解した上で、私は諸手を挙げて「おめでとう!」と喜ぶよ。

恋愛も同じだよ。
恋愛市場に我が身を置き続けることが偉い、という風潮が、私には辛いです。
常々思っていることだけど、私にとって大事なのは「彼氏(という肩書を持った人)」ではなく「彼氏と一緒にいる私」でもなく、「その人」なの。

中村うさぎが、「腐女子というのは「恋愛市場に身を置きません」と堂々と宣言しており、革新的な存在だ」というようなことを書いてたな。中村うさぎ本人は、「恋愛市場、女市場にすがりつき続ける」ことを売りにしているから、余計に新鮮なんだろか。

何かしら拠り所を作らないと、世の中うまく回らないもんなー。
政策一つ取っても、こうも価値観が多様化しちゃってると、「これをすれば(選挙民に)喜ばれる」ってものがなくなっちゃってる。
女性誌で「モテ」が流行ったのも、「モテる=幸せ」という公式をみんなが共通理解として持っていることが前提だからね。

姫野カオルコが、「思春期の頃は「勉強をがんばりなさい」「スポーツに汗を流しなさい」「男女交際なんて絶対ダメ!」と言われ続けていたのに、20代後半になると一転して「結婚しなさい」と言われる。結婚というのは「毎日セックスしなさい」という義務を課せられることでしょう。それまでは「してはいけません」と禁じられていたものを、ある時から「しなさい」と言って、相手をあてがわれる。その状況が気持ち悪くて気持ち悪くて、仕方がない。」というようなことを書いていた。
ほらー。
真面目な人は他人の「拠り所」に振り回されて混乱するんだよぅ!

でも姫野カオルコおもしろいよね。
おもしろさの上に、薄く「虚構の膜」を張っているところが好きだよ。だって「姫野カオルコ」だもん。
徹底的に「リアル」で勝負しようとする勝間和代とは、そこが違うと思っている。


 

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