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吉田秋生の漫画です。

1巻が「蝉時雨のやむ頃」、2巻が「真昼の月」というタイトル。


吉田秋生の漫画の中で何が好きか?
という話をしていた時に、私が挙げたのは「カリフォルニア物語」と「河よりも長くゆるやかに」でした。

「それならきっと、これも好きだよ」と勧められたのが、これ。

うん。確かに。

あぁ分かるなーこの気持ち。うんうん。
と、穏やかに頷きながら読めます。

主な登場人物は、幸(シャチ姉)、佳乃、千佳の3姉妹と、新しく家族に加わった妹のすず。
幸・佳乃・千佳の父親は外で女を作って家を出て行って、その後に母親も娘たちを置いて家を出たので、3姉妹は祖母に育てられた。その祖母も亡くなり、今は鎌倉の古い大きな家で3姉妹で暮らしている。
看護婦として働いている、しっかり者の幸。
町の信金で働く、酒豪で男運の悪い佳乃。
スポーツショップで働いている、食い意地の張った末っ子の千佳。
彼女たちの父親は女と一緒になるために家を出て、その女との間に生まれたのがすず(中学2年生)。その女も亡くなり、父親は別の女と再婚(連れ子2人)、その後、父親も亡くなる。両親をともになくしたすずを、3姉妹は「一緒に住もう」と誘い、鎌倉での生活が始まる。

という話。

一緒に生活する中で、佳乃の彼氏の話や、すずのサッカークラブのチームメイトの話、幸が同じ病院の小児科医と不倫している話、3姉妹と母親との確執など、いろんな話が絡んでくるのだけど・・・

誰に一番共感するか、誰に感情移入してしまうか、というと、これは結構意見が分かれるんじゃないかと思う。

勧めてくれた人は、3姉妹の母親のことを「分かるー」と言っていた。
この母親、ほんとにもう、どうしようもなくダメな人。
でもこういう「ダメな人」っているもんだよなぁ、しょうがないんだよなぁって、そう思えてしまう。

私は、不本意ながら、幸に共感します。
その気持ち、痛いほど分かる。
何か厄介事を振りかかって、自分がそれを丸ごと飲み込まなければいけない時に、空を見上げながら「んー。しょうがないかー」と呟いてしまう、あの気持ち。
母親との関係も、「あー。それ、あるある」と膝を打ちました。


吉田秋生の作品には、いつも「ダメな母親」が出てくる。
アッシュ・リンクスの母親も、ダメな人じゃなかったっけ。
ヒース・スワンソンも母親との確執を抱えてた。
家族の中でのコンプレックスを描かせると、ほんとにうまい。ヒースがいつまで経ってもテリーへのコンプレックスから抜け出せないのとか。


ちなみに、この漫画を勧めてくれた人に言わせると、「吉田秋生の漫画で好きなものは?って聞いて、「ラヴァーズ・キス」か「YASHA」って答えたら、勧めなかった」らしい。

でも私、「BANANA FISH」は好きだよ。

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