おおかみ こども の 雨と 雪

これは・・・！


 

夏休みに合わせて公開されてるんだから、子どもにも見てもらいたいんだよね？しかしこの映画から子どもは何を学べと？
「お母さん、あのお姉ちゃんは大学生で勉強してるのに、子どもを産んじゃうの？」
「そうよ、それはnkdsといっ（rｙ」

ええと
印象に残ったシーンは、雨が狼になって山に行ってしまうところでハナさんが「強く生きて！」って叫ぶところです。
盛大に吹いた。

えええええええ！いいのかいそれで！！！
と。

まさかそんなものをもって「家族の素晴らしさ」とかいうものを語ろうとでも？いやいやいやいや・・・
いくら頭を捻っても、おそらくこの映画は「家族」のことを伝えようとしているのだろう？な？っていう予想しか出てこない。他にあるんですか。

あのね、小説でも映画でも、ストーリーとは離れたところで、作者が伝えたいテーマというものがあると思うんです。児童虐待とか、アメリカの銃社会とか、移民の多い地区でも教育事情とか。
この映画の、そういったテーマって何なんだろう。いくら考えても分からない。（まさか本気で「家族の大切さ」とか言うわけでもあるまい。）

それが分からないから、まともにストーリーを追うことしかできなくて、そうするといろんな粗が目についてしまって気が散る。
おたくを筆頭とする男が一般的に理想としているであろう女を描いていることがキモい。最初から最後までそれがキモい。女というものを根本的にバカにしていて、バカにしていることに無自覚であろうことが、心底胸糞悪い。
子どもを産んでも、田舎で畑を耕して農作業に勤しんでも、シワもシミもできず、ピカピカに色白で髪ツヤツヤで、ほんの少しも太らず、折れそうに華奢なまま。イライラ・・・

子どもの健康診断はどうしたのか。
古民家がそう簡単に改装できるものか。
畳の張り替え費用はどうしたのか。
私は田舎暮らししたことがないから、金銭事情が分かっていないだけかしらね。いやでもそれにしたって。

児童相談所の職員がアパートに来ていたのが、あたかも悪役みたいに描かれているけど、あれは酷いよなぁ。壁の薄そうなアパートで、大学生の女の子が在宅分娩しただけで、周りの住人にとっては異様なことでしょう。しかも相手の男は姿を消すしさ。児相が来る方が当たり前のことで、それなのに「幸せな家族をおびやかす悪役」にしてしまっていいんでしょうかね。ね。

見ていて気になる点は無視されて、「それはどうでもいいだろ」というところは必要と思われる以上に描かれる。
ツワリのシーンは要らないと思う。なんであんなにツワリを微細に描写するんだろう？って考えると、「女性はこんなに大変な思いをして子どもを産むんですよ」アピールに見えてさらに気持ち悪い。子ども向けの映画なら、そこは現実とは違っても美しく描いておけばいいのに。

この映画は成功だと思うよ。
ここまで語りたくなる映画は久しぶりだ。
どれだけ腹立たしいか語り合いたくなる。

サマーウォーズ見たことないけど、こないだのツイタまとめを見たら映画も見たくなった。なにこれ。炎上商法か。