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こうやって書くと、香港マフィアの名前みたいじゃないですか

反貧困


巷で話題の派遣切りやら賃金カットやら内定取り消しやら
正月は派遣村のニュースを何度もテレビで見せつけられました

今、湯浅さんの書いた本を読んでいるところです


NHKのクローズアップ現代なんぞで不景気による労働環境の悪化について報じられているのを見ていると、
それではどういう状態を最善として目指せばいいんでしょう?って考える

私なりの考えとしては、
言葉を持たない人も人間として充足した生活を送れる社会
が求められるのではないかと思います

バブルが弾ける前、特に高度成長の時代の日本は、それが成り立っていた
成り立っていた状態を「普通」だと思って生きてきたから、それが成立しなくなってしまった今、「こんなのはおかしい」と違和感を覚えている


貧困問題について取り上げている報道番組(クローズアップ現代など)のゲストとして招かれている方々は、大抵の場合、東大卒の大学教授ですよね

・何が原因で今のような状態になってしまったのか
・今の状態を乗り越えるためには、どうしたらよいのか
・今の状態を改善するために、政府はどのような対策を取ればよいか
・雇用主側(企業)に求められるものは何か
・民間やNPOの働きかけが、どのように重要なのか

こういったことをコメントしていますが、皆さん言うことが全く同じ
誰かが書いた原稿をそっくりそのまま読み上げてるんじゃないか?ってくらい、同じことを同じ抑揚でコメントしてる
聞くたびに、「それと同じこと、こないだ別の人も言ってました」と思う

そんな教授先生の話を聞きつつ、派遣切りされた人たちのインタビューを聞いていると、両者が全く違う言語フィールドに生きていることが分かります

どちらがいい、悪い、ではないんです
ただ全く違うというだけ

テレビでコメントしている先生方と、派遣切りされて困っている方々と、
顔を突き合わせて話し合っても、絶対に噛み合わないだろうなぁ

その世界には、その世界独特の言語があると思うんです
同じ日本語であっても

そこそこのお家に生まれて、有名な私立の学校に通って、東大に通って、世の本流と言われる世界で働いている人たちは、その世界の言語で考え、その世界の言語を操って生きている

こういった人たち以外にも、それぞれ育ってきて今生きている言語環境があって、各々の言語を使って生きている

そして大抵の場合、一人の人間が複数の言語環境を浮遊して生活しています

(バンギャルの世界も、そうでしょ。「バンギャルの私」である瞬間は、バンギャルの言語で物事を捉えて、バンギャルの言語で話してる。だからこそ、日常生活の中で「バンギャルではない私」でいる時、ふとした瞬間にバンギャル的発想が出てくると、新鮮な違和感がある。)

それで、何が問題かというと、教授先生方のような人たち(本流の方々、と呼ぶ)が今の日本のシステムを作る本流にいる、ということですよ

つまり、本流の方々の言語で、日本のシステムは出来上がっているんです
今のところは

なので、少なくとも、本流の方々と同じ言語を操れなければ、対抗することができないんですよ

そしてまた、本流の方々も、自分たちと同じ言語を持っていない人たちのことは全く分からないんです
分かろうともしていない

分からない、分かろうともしない理由は、自分たちには関係のない話だから
自分たちには火の粉が降りかからないと確信しているから

だって、本流の方々の息子や娘は正社員ですからね
本流の方々の家族、親族の中に、派遣村のお世話になっている人はいないですしね

本流の方々にとっての「派遣村」なんて、どこか遠い世界の幻なんですよ
感覚的にはガザ地区よりも遠い
すぐそこの日比谷公園で起こってる話なのに


派遣のクビを切られて路頭に迷っている人の中にもいろいろな人がいるとは思いますが、
テレビのインタビューに答えている姿を見ていると、どうも皆さんハッキリしない
「困ってます」とは言うものの、じゃぁ何をすればいいのか、どうやって生きていけばいいのかという意志が見えないんですよ

(私は別にそのことを非難したいわけじゃなくて、ただ単純に「そう感じる」という感想を言ってるだけです)

そうやって曖昧に「困ってますー・・・」「ハローワークに行っても仕事がなくてー・・・」と言っている方々と、
テレビのスタジオで作文を滔々と読み上げるだけの金ピカ眼鏡オヤジと、
両者を交互に見ていると、「あー・・・ダメだこりゃ」って思います

全くもって、交差していない


でも、日本の社会は本流の方々だけで成り立ってるわけじゃないんです

ほんの一握りの本流と、それ以外の大多数とが共存していかなければいけないんです

本流の方々の言語を操れない方々(言葉を持たない人たち)も、人間として充足した生活を送れなければ、ダメなんです
幸せだと感じられる生活を送る権利があるんです

今、みんなが何となくぼんやりしているのって、「なんでだろう?」「どうして自分は満ち足りていないんだろう?」「どうして普通に生きているだけなのに、足りないものがいっぱいあるんだろう?」と、不思議に感じているからじゃないですか

ちゃんとやってるはずなのに、ちゃんとした生活が送れない
そりゃー不思議です


だから、湯浅さんみたいな人の存在は重要だと思います

湯浅さんは、本流の方々の言語も操れるから
あちらの言葉が分かるひとが、こちらの側に立っている
そういった橋渡しがなければ、いつまで経っても平行線ですよ


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