確かなものしか欲しくないと願う感傷

今の私には欠けている、が。


「確かなものが欲しいの！」と、昔の浜崎あゆみが言ってた。

世の中に「確かなもの」なんてないし、「絶対」はないですねぇ。

人間は一人一人が不安定で、一瞬ごとにｺﾛｺﾛ変わる。

そんな不安定な存在の集合体は、さらに不安定である。

しかし、不安定が集まって集合体となることで、奇跡的な安定を見せることもある。

さらにしかし、その奇跡的な安定は非常に不安定でもある。

ﾊﾞﾝﾄﾞやｸﾞﾙｰﾌﾟという集合体よりも、それを構成する個人の方が、まだ比較的「確か」だと思ってたの。今でも思ってるかも。

でもその人ひとりの才覚に賭けるのは逃げ道だと思う。

ﾊﾞﾝﾄﾞという、不安要素しかない、未来も見えないものに、
一瞬の何かを求める。

その「何か」が何なのか説明できないから、それを知りたくてもう一度求める。

それが在るのかどうかも怪しいのに。

必ず在ると分かっていて行くのと、
在るかもしれないものを、いちかばちかで見に行くのと、
どっちが楽しいんだろ。

「確かなものが欲しい」んじゃなくて、
「確かなものが欲しい」と焦がれている姿がいいんだろー

「集合体の形を維持する」ということを第一の目標に置くことには、良い面も悪い面もある。
ﾊﾞﾝﾄﾞにしても、夫婦にしても、職場にしても。

誰かの幸せの裏には誰かの不幸せがあるって歌っていたのは宇多田ﾋｶﾙだったっけ。

例え不幸が発生することを承知していたとしても、それでも決断が必要な時は、あるよね。

傷つくのは嫌だけど、このままの形を維持しようと躍起になることでその人の不幸が延々と続くのならば、それも嫌だ。



でもやはり、やるせない。